「子どもの時にたくさん遊んで楽しい思い出がいっぱいある子は、大人になっても人生を楽しめるんだよ。」
10年前、京都の保育園に研修に行った時、ベテラン園長先生から聞いた言葉。とてもすんなりと心に響きました。
私自身小さい頃、週末はいつも山で遊んでいました。父が、なけなしのお金で山を買い、そこを切り開いてツリーハウスや滑り台、ブランコなどを作ってくれ、山を走り回って思い切り遊んでいました。
山菜や木の実をさがして食べたり、秘密基地を作ったり、水晶を見つけて感動したり。
たぬき、しか、さる、ヤマネなどたくさんの生き物にも出会いました。
自分の生きる力やどんな事も楽しむというポリシーは、この時代に培われたものだと確信しています。
子ども時代に思い切り体を動かして遊び回る事と、自然に触れて育つ事は、子どもの心と体の健全な発達において、とても重要であるという事は、多くの研究者が発信しています。
しかし、現在ではそういった子育てが出来る環境がほとんどないのが現実です。
広島市の街なかは残念な事に、航空写真で見ると凄まじいまでのコンクリートジャングルです。
子ども達が外遊びできる場所は、大人の為の場所に変わっていっています。
しかし、そこにポツンとあるオアシス比治山。
私達は、この場所をどうにか広島に住む子ども達の秘密基地にしたいと考えています。
子ども達は、自分達では発信できません。
子ども達の代弁者となって、子ども達の遊び場を守り維持していく。そして、楽しさを感じさせてやる事が、私達大人の使命だと思っています。
NPO法人 森いく 比治山
理事長 堀内 仁奈